投稿者名: 飯田 寿 投稿日時: 2005年8月17日 12時30分
| > 鍼に行って脈診や、腹診などをしてもらえばそれは一時的なものなのか、完全に治ったのかわかりますか?脈診や腹診で体のどこが悪いかわかるのでしょうか?
それはなんともいえません。なぜなら匿名さんの完全に治るという定義がわからないからです。
風邪を治すことは可能ですし、風邪を引きにくい強い体に鍛えることも可能です。
ですが寒中水泳をしようが、連日徹夜を続けようが二度と風邪を引かない体にしてくれというのは無理な話です。
自律神経のバランスがとれて、現在、正常な状態なのかどうかは脈診や腹診で
判断します。
中国古典の「難経」の難経六十一難において四診法という診断法が
確立されました。
東洋医学では四診法により「証(症状、体質、原因の分類)」を決定し、
それに基づいて治療方針が決まります。
四診法は望、聞、問、切に分類されます。
脈診と腹診は四診法のなかの「切」診に分類されます。
切診とは治療者の感覚によって患者の体表から情報をとらえるものです。
手指や手のひらで直接患者に触れ、気、血、津液の動静を調べ、臓腑経絡の
虚実、寒熱、緩急、硬軟、滑渋、潤繰、肥痩、圧痛、硬結、緊張、汗の有無
などの反応をみて「証」決定につなげる方法です。
これを習得するには鍼灸の国家試験を通ってから、少なくとも3年の臨床経験が必要です。
しっかり習得していないと、何年たっても膝の痛みにはこのツボ、
肩の痛みにはこのツボといった、素人ツボ療法になってしまいます。 |
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